還暦祝いに赤いバラ

私の父はこの間還暦を迎えました。
もともと子供が生まれたのが遅かったので、私はまだ22歳です。
父は温厚な性格でいつも私を見守ってくれていました。私が18歳で、お付き合いしていた彼と結婚しようとした時も、大学が合わなくて辞めようとした時も。いつもヒスティックになりがちな母を制して私の話を聞いてくれました。
結局大学は辞めてしまったけれど、今は結婚4年目で幸せに暮らしているから、父にも少し親孝行できているのかもしれません。

そんな私の父は、山野草が大好きです。もともと都会育ちで、黄色い花はみんな山吹だと思っていたらしいのですが、田舎である私の実家に引っ越してきてから、地元のお友達に誘われて、丘陵地帯を歩き回るのが趣味のようになっていったようです。

それからと言うもの、母と連れ立っては山に登りに行き、駒ケ岳も白馬も谷川岳もいろんな山に登って珍しい高山植物などを見たと言っていました。
私が3歳くらいまで大きくなったとき、はじめて山に連れて行ってもらいました。それから私も含めて家族3人であちこち山に登って、沢山の花を見てきました。

そんな草花博士の様な父に、還暦の贈り物をしようと考えた時、やはり鉢植えがいいなと考えました。色は赤がいいから、べただけどバラかなと思い、早速買いに来ました。

お店にはいろんな鉢植えがあって、バラも数種類置いてありました。大きく咲き乱れている物から小さく咲いている物までありました。私は、一番父の雰囲気に似ていると思った渋い赤のミニバラに決めました。

還暦のお花を受け取った位置は、少し恥ずかしそうにしながら「良い色だね」と言って微笑んでいました。

母の話によると、来年もまたきれいに咲くようにとせっせとお世話をしているということです。それを聞いた私はとてもうれしくなりました。

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